コラム

2023/10/12 17:56

ーアルコールが効きにくい理由ー




図のように、この脂質二重層膜であるエンベロープはアルコールや手洗い石けんによって壊すことが可能です。
エンベロープが壊れた状態では、ウイルスは感染力が失われてしまう為(不活化)、
「エンベロープウイルス」にはアルコール除菌は有効です。

一方、エンベロープを持たない「ノンエンベロープウイルス」は、
ウイルスの表面がタンパク質で構成されたカプシドと呼ばれる外殻で被われており、エンベロープよりもアルコールに強いため、
一般的なアルコール除菌が効きにくいとされています。

ノロウイルスやロタウイルスはもともと脂質性の膜をもたず、ある意味ウイルス遺伝子がむき出しの状態です。 
エタノールだけでなく、乾燥、酸などへの抵抗性も強いウイルスで、一般的な消毒液ではダメージを与えにくいのです。

ーノロウイルスの感染症状ー

ノロウイルスが体内に入ったのち、

24~48時間後に腹痛、下痢、発熱、嘔吐、吐き気の症状を呈し、1〜2日程度で症状は治まります。
後遺症はありませんが、特に抵抗力の弱い乳幼児や高齢者の場合は脱水症状に陥る場合があります。

症状が出ているときはもちろん、回復後も便からはノロウイルスが排出されています。
一般的にウイルスの排出期間は2週間ほどですが、長い時は1ヶ月間排出が続くこともあります。


ーTR+次亜塩素酸水は「ノンエンベロープウイルス」にも有効ー

ノロウイルスを不活化するには濃度200ppm以上が必要ですが、TR+次亜塩素酸水は高濃度な250ppm。
次亜塩素酸ナトリウム(漂白剤)のように刺激がないため、手荒れも少なく、
安全で人にも環境にもやさしく効果的な除菌水で、水道水感覚で使用できます。
もちろん、エンベロープウイルスの不活化にも有効です。

【活用例】

・ppmについての記事はこちら

今年はノロウイルス・インフルエンザ等、例年より流行が早まっていますね。
しっかりと対策をして健康な状態で新しい年を迎えましょう。

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